米国では個人投資家による株式取引はかつてないほど簡単になっている。そして過去2年間、それは株でお金を稼ぐことを意味してきた。 フィデリティからロビンフッド、コインベースなどのプラットフォームでは、2023年と24年は値上がりを示す緑色の表示が圧倒的に多かった。その2年間でS&P500種株価指数は20%余り上昇。エヌビディアやテスラなど個人投資家に人気の銘柄は急騰してきた。 しかし最近では、トランプ大統領の混沌(こんとん)とした通商政策が投資家や米企業に動揺を与える中、株価は上昇の一途をたどるという感覚は覆されている。S&P500種は12日には反発したものの、前日には直近高値からの下落率が一時的に10%に達し、調整局面入りが意識される水準まで下げていた。 ここで大きな疑問が一つ持ち上がる。個人投資家が自分の資産額の変動をこれまで以上に簡単に確認できるようになった今、株価の大幅下落は米経済も道
