ここんとこ、メキシコ旅行の話ばかり書いていたので、今日はMBA生活のことをちょっと書こうかと。
先週メキシコから帰ってきてから、強制的に忙しい学生生活に引き戻された。
4月から新しく始まった授業。
毎日のように出るファイナンスの宿題。
イノベーションのクラスの、大変重いチームプロジェクト。
でも、今学期は必修のクラスばかりだった先学期よりも圧倒的に楽しい。
ひとつは、自分のやりたい科目ばかり取っているから。
結局私は、普通MBA学生が取る、ストラテジーやオペレーションを取らないという、勇気ある行動に。
で、イノベーション関連の授業ばかり取っている。
宿題やリーディングも、イノベーション研究の最先端をカバーした論文や本。
量はMBAの授業と比較にならない程多いが(週末に本一冊とか)、興味がもてるものを読むのは楽しい。
もうひとつはチームに恵まれたこと。
MBAは一般にチームで活動して、アウトプットを出させることが多い。
私の場合今学期は、ファイナンス、マクロ経済学のほか、イノベーション関連のクラス3つで、計5つのチームが走っているが、大変だけど、チームに会うのが楽しい。
特に好きなのは、Utterback先生のクラスで、メディア系家電製品における破壊的技術について一緒に研究している4人チーム。
バックグラウンドも国籍も違うけど、携帯電話やテレビ、オーディオなどの家電に強い興味を持つ4人。
経営学の修士学生のチリ人のJulio。
工学部でリーンオペレーションの修士のアメリカ人、Craig。
同じSloanのMBAだけど私より9歳も年上で、携帯アプリで起業していたこともある韓国人のWoojae。
それから日本人で、ハイテク系企業のコンサルもやってた私。
4人で話していると、自分ひとりではとても思いつかなかったような面白い意味合いにたどり着く。
その結果、プロジェクトとしても、本当に面白いインサイトが出てきている。
MBAのチーム活動が、みんなこのチームみたいだったら、楽しいのにな。
どうしたらこういう素晴らしいチームを構成できるんだろう。
一つ目は、全員の興味分野が一致していること。
だから、他の人が自分の知らないことを話していれば、興味があるから自然と聞く。
相手の話が納得がいくから、相手の話に乗っけて話す、というのも自然に出来る。
二つ目は、それでも一人一人が持っている強みがまったく違っていること。
お互いが相手に敬意と好意を持っていて、尊重しあっている。
Julioは頭の回転が速くて、処理能力がとても高い。
彼にファシリテートを任せるとすぐにチームのTo Doが明らかになる。
チームの生産性の高さの半分は彼のファシリテートのおかげではないか。
Woojaeは家電分野なら知らないことは無い博識で、ネットワークも豊富。
チームの知識の半分は彼から出てきているんじゃないか。
Craigは一番年下だけど、チームで唯一のNativeで、彼がいないと英語レポートが書けない。
また、じっくり考えるタイプだから、みんなが見落とすところに気がついて、なるほどと思うことを言う。
これは大事な役割だ。
仕事もまじめに着実にこなすから信頼できる。
私はリサーチに強いのと、真の問題は何かつきつめ仮説を構築する、皆が言ってることをその場で構造化して、意味のあるインサイトを出すこと、などか。
何かコンサルっぽいなー。
まあコンサル出身だから仕方ないけど。
そんなわけで、Julioが先鋒なら、私はチームが詰まったときにファシリテートして、最後にまとめる殿(しんがり)の役目に自然となっている。
MBAのクラスで最初に言われるのが
「他の人の意見を聞きなさい」
「他の人の意見にBuild onして自分の意見を言いなさい」
そんなの、相手の話が聞いていて面白く、意味のある話なら自然と出来る、ということか。
能力をつけることはもちろん大事なんだけど、自然と生産性が高くなるチームを組むってのも大事だな、と改めて思う。
アメリカに来て、色々とチーム活動で苦労してきたから、このチームのありがたさが身にしみる。
あと2週間で、30ページ近くのペーパーを完成させる予定。
クラスで一番面白いインサイトを出すぞ、と4人ともやる気満々だ。
残りの2週間、楽しく頑張って行こう。