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リツエアクベバ

satomies’s diary

「甘やかすな」と言われたこと

娘が小学生の頃、娘の障害児学級のある担任に、何度となく言われたこと「下の子を甘やかすな」「下の子は『障害が無い普通の子』なんだから、甘やかすな」。
はあ…。非常に力のある先生だったんだけれど。研究された教材とか、すごいなと思うことはたくさんあった先生なんだけど。でも全てにイエスってわけにもいかないよ。だってアンタにはわからんよ…と思ってた。
まあ息子の周囲のかーちゃんたちにもそこそこ言われたわ〜ね〜、「甘い」って。知的障害のある子のことはよくわからんが、「普通の子」なら居場所は一緒。そういやこれは↑の担任にも言われた。この担任も「母親」で、わたしと年齢が同じで子どもたちもそれぞれ同じ年齢だった。「自分はそこまでやってはやらない、だからアンタは甘やかしてる」。なんかもう、下の子に関してはフィールドは同じなんだから、的なとこなんだろうと思う。
フィールドは同じ? 違うよ。発達上のハンディが無いという機能的なとこは同じかもしれないが、心理的な発達上で「障害児のきょうだい児」という立場がどう関係してくるかという面がある。
娘には知的障害がある。細やかな配慮が必要なことはたくさんある。でもさ、その「細やかな配慮」を目の前に見て育ったら、「それは自分ももらえるもの」って思わないか?ふつー。だってどっちの子から見たってわたしはかーちゃんなんだから。
「甘やかすな」「甘やかしてる」「ほら甘いから」。
はあ…。「きょうだい児がどうの」なんてことを、この「こっちの子は自分たちとフィールド一緒でしょ?」的強気面にどう対応すりゃいいんだよ…、とか思ってた。あのね、違うの。違うと思うし、わたしだってその「違う」ということにどうすりゃいいかよくわからんの。結局のとこ「アンタが大事」って息子自身がわかるようなアプローチしかわたしにはわからんの。それが周囲に「甘い」って言われても、もうわたしにはよくわからんの!
結局もう開き直り。周囲に対して「わたし甘いから」ってのを常に常に常に常に言うことにした。息子には直接ちゃんと言った。
「ちぃちゃんにはいろいろ配慮が必要だ。それを見て育っているアンタは『同じように』してもらえると当然思うと思う。わたしもそう思う。でもそれを周囲は『甘い』と言う」。「もう人にどう言われようがかまうもんか、とわたしは思う。ただアンタ自身も『ウチのかーちゃんは甘い』と思っててくれ。うちじゃ『普通のこと』でも、『ヨソんち』では甘いだろ?って思われる基準で動いてることがあることは自覚しておいてくれ。それでもってその『甘さ』がヤバいと思った時に、アンタがわたしに『甘さ』を断れ。人が決めることじゃない、わたしもアンタもそれぞれ自分で決めよう」。
これで晴れて、名実共にわたしは「甘いかーちゃん」になった。息子は「自分で考えて決めよう」と言われたことを胸に、いろんなシーンでいろいろ考えたみたいだ。「これはお願い」「これはいらない」と具体的に要望を出してくるようになった。それでいいんじゃないか、とか思う。それも成長、だよね。