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ゆず新曲に「靖国・君が代」がいきなり登場、どう受け止めるべきか

政治と流行歌の密接な関係

外国人の友達と靖国神社に参拝?

人気フォークデュオ・ゆずの新曲「ガイコクジンノトモダチ」(北川悠仁作詞・作曲。4月4日発売のアルバム『BIG YELL』に収録)の内容が政治的だとして話題になっている。

一部で炎上状態といっていいほど盛り上がっているが、本当に政治的に危険なものなのだろうか。

筆者は、政治と音楽の関係を長らく調べてきたので、どれどれと思い、さっそく歌詞を読んでみた。すると、うーんと唸ってしまった。

ゆずの新アルバム『BIG YELL』

まずは、その内容を確認してみよう。

外国人の友達ができた。その友達は日本が好きで、「あなたは[日本の]どこが好きですか?」と訊いてくる。それにたいし「僕」は、自分が生まれ育った国に無知なことに気づき、少し戸惑ってしまう。

<なのに 知らないことばかりじゃないのか?>

ここまでなら国際交流につきものの話だ。だが、歌詞はここから急展開する。

<なのに 国歌はこっそり唄わなくっちゃね>

なんと、いきなり国歌への飛躍である。さすがにギョッとする。しかも「こっそり唄わなくっちゃね」? 一体どういうシチュエーションを指しているのだろうか。

これだけではない。

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つづいて外国人の友達は、<もう二度とあんな戦いを共にしないように>と祈ってくれる。これはまあいいだろう。だが、つづくのはつぎの歌詞だ。

<TVじゃ深刻そうに 右だの左だのって
だけど 君と見た靖国の桜はキレイでした>

「僕」と外国人の友達は、もしかすると、靖国神社に参拝して祈ったのではないか。ほかの場所でもいいはずなのに、あえて「靖国」をもってくるのだから、そう読み取りたくもなってくる。

〔PHOTO〕iStock

さらに歌詞はつづく。

「僕」はこの国に生まれ育ったなどと改めて強調したうえで――。

<なのに どうして胸を張っちゃいけないのか?>
<なのに 国旗はタンスの奥にしまいましょう>

そして、最後はこう締めくくられる。

<平和な日本 チャチャチャ
美しい日本 チャチャチャ>

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