北朝鮮で今月4日、長距離多連装ロケット砲と戦術誘導兵器の「攻撃演習」を指導する金正恩朝鮮労働党委員長。国営朝鮮中央通信提供(2019年5月4日撮影、5日公開)。(c)AFP PHOTO/KCNA VIA KNS〔AFPBB News〕
(黒井 文太郎:軍事ジャーナリスト)
5月4日に引き続き、わずか5日後の9日、北朝鮮は再び短距離ミサイルを発射した。韓国軍合同参謀本部の発表によれば、今回は、北朝鮮北西部の中朝国境に近い平安北道・亀城から、東方向に向かって2発が発射されたとのことである。
1発目が発射されたのは午後4時29分頃。飛行距離は約420キロメートル、最大高度は約50キロメートルだった。2発目の発射は午後4時29分頃で、飛行距離は約270キロメートル、最大高度は同じく約50キロメートルとのことだった。
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迎撃を回避する実戦的な訓練か
この飛行距離であれば、いずれも短距離弾道ミサイルということになるが、1発目のほうが強い推力で飛んでいることがわかる。1発目のほうはおそらく高度を抑えた、いわゆるディプレスト軌道をとっていたことになる。仮に、より遠くへ飛ばす山なりの最小エネルギー軌道をとれば、射程はさらに延びることになる。