どんな立場であれ『完璧』を求められるのは辛い。
リーダーや上司に『いきなり完璧を求めない』と以前投稿しましたが、逆の立場でもそうだし、従業員同士でも言えることです。
自分の常識は他人の非常識であり、良かれと思ってやったことが迷惑に感じとられたり、そんなことはよくある話です。
人はそれぞれ価値観が違うし、得手不得手も当然違います。
だから自分ができることを、他の人も同じようにできると思ってはいけないと思います。怖いのは、人間は自分ができてないことでさえ、立場や環境によっては他人に完璧を求めることがあるということです。
そうならないよう私は『自分が思ってるほど、自分はできていない』と思うようにしています。関係あるようでないような話ですが、スマホのインカメラで自分の顔がうつった時にへこみます。できてないと自覚していることを更に認識させられるのは辛いものです。
そして人に完璧を求めるということは、自分も完璧を求められます。不得手なことであっても完璧な必要があるという、苦しい状況に自分を追い込む可能性があることを忘れてはいけません。
それを忘れると、自分のことは棚に上げ、責め合うだけの最悪のチームや組織になってしまいます。
いつも言っていることですが、一生懸命やっているならば責める気持ちを無くしていく努力は必要ですし、完璧を求めないことも重要だと思います。人のことよりも自分がどうしているかに注目したいものです。
そのためにもリーダーは、みんなが自分を見つめられるような、一生懸命働けるような環境を作っていく必要があります。でもリーダーだって完璧なリーダー像を追い求められるのもつらいでしょう。そうならないためには、経営者がリーダーという役割にむいている人を判断していく力が必要になってきます(前記事:リーダーにむいている人とは)。経営者がんばろう。
最後に重要なことを一つ。
完璧を『一方的に求める』のと『ともに目指していく』のは全く違うものなので、これをごちゃまぜにしてはいけません。
パプアニューギニア海産には細かく意見をしてくれる人が何人もいます。システムであったり、上司像であったり、働き方などいろんなものの完璧を目指していると思います。
でもそれは押しつけや、一方的に求めているのではなく、意見し話しあい試行錯誤するなかでともに作りあげ目指しています。これはよいチームを作るうえで必要不可欠なことだし、本来は心地よいものです。
チーム作りは難しいですが、良い方向に向かいだせば楽しいものです。それを実感している日々です。
パプアニューギニア海産・工場長 武藤北斗
*2020年12月にnoteに投稿したものです。