文大統領が米朝首脳会談参加の可能性=韓国大統領府
韓国の青瓦台(大統領府)は28日、開催への努力が続けられている米朝首脳会談に文在寅(ムン・ジェイン)大統領も参加する可能性があると明らかにした。
青瓦台は、文大統領が実際に参加するのかどうかは、米国と北朝鮮の間で現在進められている準備協議の進展によるとしている。
ドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の歴史的な首脳会談は、来月12日にシンガポールでの開催が予定されている。
<おすすめ記事>
トランプ氏は先週24日に首脳会談を中止すると発表し、開催の見通しに不透明感が生じていた。
しかし、それ以降は米朝双方が予定通りの開催に向け努力を続けてきた。
実現すれば、現職の米大統領と北朝鮮の指導者が史上初めて首脳会談を行うことになる。
首脳会談の詳細は依然として明らかになっていないが、朝鮮半島の非核化や緊張緩和が主な議題となる見通し。
「非核化」が具体的に何を意味するのかをめぐっては、米朝間の意見は一致していない。
トランプ大統領は首脳会談中止を表明した際に、北朝鮮の「あからさまな敵対心」を理由に挙げていた。中止発表前には、北朝鮮高官がマイク・ペンス副大統領を「愚かな」発言をしたと非難していた。
ペンス副大統領は、北朝鮮が「リビアのようになる」かもしれないと警告していた。2003年に核兵器放棄に同意した当時のリビア指導者、ムアマル・カダフィ大佐は2011年に反政府勢力によって殺害されている。
しかし、会談中止を表明したトランプ大統領はその後、米国は依然として北朝鮮と協議を続けているとし、会談は開かれるかもしれないと述べた。
トランプ氏は27日、首脳会談の準備のため、米政府担当者たちが北朝鮮に到着したと語った。トランプ氏は、首脳会談が北朝鮮の「素晴らしい可能性」を実現する助けになると述べている。
韓国政府高官たちは28日、文大統領が米朝首脳会談に参加する可能性の検討はまだ初期段階にあると語った。
聯合ニュースは韓国政府高官が、「我々は依然として事態の推移を見ているところだが、結果によっては、(文)大統領がシンガポールで同席するかもしれない」と語ったと報じた。
一方、文大統領と金委員長は26日に、先月27日に続き2度目の首脳会談を電撃的に行った。
青瓦台は、軍事境界線上にある板門店で行われた会談について、「朝米首脳会談の成功に向け、(中略)指導者2人は意見交換した」と述べた。