米MicrosoftとフィンランドNokiaは4月25日(現地時間)、MicrosoftによるNokiaのDevice and Services部門の買収を完了したと発表した。
NokiaのDevice and Services部門はMicrosoftの子会社「Microsoft Mobile Oy」(Oyはフィンランド語で「株式会社」)となる。統合完了には、18〜24カ月かかるという。
Microsoft Mobileは、Microsoft Devices Group担当上級副社長に就任した元Nokia CEOのスティーブン・エロップ氏が統括する。エロップ氏はMicrosoft Mobile Oyの他、SurfaceやXboxのコンソールなど、同社のハードウェア全般の責任者になる。
Microsoftが買収したのは、Windows Phone搭載のLumiaシリーズのスマートフォンおよびタブレット、低価格端末のAshaシリーズ、Androidベースの「Nokia X」シリーズなどのハードウェアと関連するデザイン関連のライセンス。ハードウェアを製造する工場も含む(韓国馬山およびインドのチェンナイの工場は除く)。Nokiaの従業員、約2万5000人がMicrosoftの従業員になる。買収金額は37億9000ユーロ(約50億ドル)で、さらに向こう10年間のHEREブランドの地図関連を含むNokia保有のライセンスに16億5000ユーロを支払うので、総額は54億4000万ユーロ(約72億ドル)に上る。
LumiaおよびAshaのシリーズのブランド名は残る。ハードウェアのラインアップはNokia.comのページで確認できる。【UPDATE】Microsoftは10月、LumiaのブランドをNokia LumiaからMicrosoft Lumiaに変更し、スマートフォンのページもMicrosoftドメイン下に移行した。
米調査会社IDCによると、2013年通年の携帯端末市場シェアでNokiaは韓国Samsung Electronicsに次ぐ2位で、2億5100万台を出荷した。The Vergeによると、そのうち3000万台がLumiaシリーズという。
この買収により、Microsoftは世界2位の携帯端末メーカーになる。Windows Phoneメーカーとしては圧倒的な首位になる。
Microsoftのサティア・ナデラCEOは発表文で、Nokiaの端末部門を歓迎し、「パートナー企業とともに、今後もわれわれの“モバイル第一、クラウド第一”の世界をより迅速に改革していくことにフォーカスし続ける」と語った。
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