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節約術
曲がったレコードを2枚のガラスで直す方法

曲がったレコードを2枚のガラスで直す方法

著者ライフハッカー・ジャパン編集部

2013.04.15 lastupdate

昔、母親が聴いていたらしいマイケル・ジャクソンのレコードが見つかる方なんかも、結構いるのではないかと。しかしながら、アナログ時代を代表するこのレコードというやつは保存方法が結構やっかいで、曲がってしまって聴けなかったというのが、この手の話の大抵の結末。

そこで今回は、曲がってしまったレコードの直し方をご紹介しちゃいます。

とは言え、レコードの曲がり方というのはレコードの数だけあるわけなので、この方法で全て解決、というオールマイティーな戦略は残念ながら存在しないのです。レコードの材質や保存状態にも影響されるので、一つずつベストな方法は異なります（とことんアナログな連中なわけです）。その点はご容赦あれ。

まずは保存の仕方から

こう言ってしまうと元も子もないですが、ベストな保管方法は曲がらないように保存することです。タイトな状態で縦に並べ、ホコリが入りにくくなるよう、開いている側を棚の後ろに置きます。これはレコードを平らな状態に保つだけでなく、少し曲がってしまったレコードを平に補正してくれる効果もあります。また、ビニールのカバーがついている場合、プラスチックは時間と共に縮んでしまう場合があるので取り外してしまいましょう。横向きに積み上げていくことも少量の場合は可能ですが、数百枚のレコードを重ねておいてしまうと下の方にあるレコードはダメージを被る可能性大なので、出来るだけ縦置きが良いそうです。

一般知識

レコードの厚みが薄ければ薄いほど修復は困難です。しかも薄いレコードは曲がりやすいので、一度修復してもすぐにまた曲がってしまう可能性が高いです。また、お皿のように全体的に曲がっているものよりも、端っこのみが曲がっている場合の方が修復は困難になります。それでも修復を試みたい、というのであれば、修復方法はいくつかあり、音楽を再生出来る状態に戻すことが可能な場合もあります。上手く作業を行えば、完全に元の状態に戻すことも不可能ではありません。

LPレコードサンドウィッチ作戦

最初に覚えておいて頂きたいのが、レコードに熱を加えるという行為は常にギャンブルです。プラスチックが熱にどう反応するのかはやってみないと分かりません。レコードの材質や厚みはモノによって異なるので、必ずこの方法で大丈夫という方法は残念ながらありません。大切なレコードであるならば、この戦略は一番最後に試すべき方法となります。

近所の「売ります買います」的な中古レコードショップで、古い曲がったレコードを購入し練習用とします。さらに、レコードを挟むためのガラスを2枚用意。36センチくらいの大きさで7mmから12mmくらいの厚さのものを選んで下さい。古い写真フレームや本棚のガラスカバーあたりが手頃かと。

レコードをターンテーブルに載せ、どのくらい曲がっているのかを確認します。物差しを使って一番ひどい部分の曲がり具合を計ってみて下さい。この数値を元にLPに熱を加えた後の修復状況を調べます。 ガラスの間にLPを挟み、約93℃（華氏200℃）のオーブンに5～10分ほど入れます。

熱が冷めるのを待って曲がり具合が修復されているかどうかを確認します。少しでも修復されている場合、ステップ2からの手順を繰り返し、修復が進むかどうかを確かめて下さい。状況が変わらない場合、オーブンの温度を10度ずつ上げて再び加熱します。

太陽光作戦

太陽光の熱を使って修復を試みる方法もあります。基本的なやり方は上記のサンドウィッチ作戦と同じになります。LPをガラスに挟み、直射日光が当たる場所へ置きます。ガラスが温まるにつれてレコードも柔らかくなっていきます。ガラスのみでは重さ不足の場合は、スープが入った缶詰などを真ん中に置いてみましょう。10−15分で一度レコードの状況を確認してみて下さい。熱を冷ましてからターンテーブルに載せ、状況を確認します。

その他のオプション

修復作業を行う目的がLPの保存ではなく、「LPに記録されている音楽を救出すること」のみの場合、USBターンテーブルを購入、または借り、MP3ファイルとして抽出してみてはどうでしょうか？

LPが全く再生出来ない場合、針に重さを加えてやることによって再生出来る場合もあります。レコードスタビライザーでレコードの中心部分を押さえ込むことによって、反りを矯正するという方法も。