Location via proxy:   [ UP ]  
[Report a bug]   [Manage cookies]                

Profil


矢 治 一 俊
handle:Ryushun 龍俊

  現代建築を理解するため古い建築・文化をみていくうちに古代史と出会い、その非科学的論理の不可思議さに逆に魅了される。しかし、どの説をみても、基本史料となっているのは『魏志』倭人伝のみで、時間の流れとして中国史書全体を通して日本列島の歴史を捉えようとする研究者がほとんどいないことを知り愕然とする。
  『魏志』倭人伝からでは、卑弥呼の国・邪馬臺国を見つけることはできない。それは『魏志』倭人伝自身とこれまでの邪馬台国研究史が証明している。このときから少しずつ、史料にはどのようなものがあり、そこには本当はどのようなことが書かれているのか、自分の目で確かめるようになる。
  邪馬臺国への行路は『魏志』倭人伝だけではなく『隋書』俀国伝にもある。日本古代史を解く鍵は第一に『隋書』にあり、そして倭・倭人・倭国を時代を追って見続け、日本国の登場を記した中国史書全体の記録の整合性の中にある。
  現在から見ることのできない過去は、その時代を記録した資料が研究の中心となるのは当然であるが、歴史は時間の流れであり、その流れを捉えることができる時間的範囲内にある資料全体を通して、資料間に矛盾の起こらない歴史を構築していくことが歴史研究の基本なのではないか。それは、歴史研究する者にとって最低限の務めだと私は思っている。
  一級建築士。


論考:『隋書俀国伝』の証明  市民の古代 第14集 1992

著書

『隋書俀国伝』の証明  邪馬壹国へのもう一つの行路の発見
    近代文芸社  
1998.07 

『隋書』俀国伝の邪靡堆(邪馬臺)への行路記事にある「東」「海岸」「十日」という三つのキーワードを解くことにより、邪靡堆が有明海北東部沿岸にあったことを証明する。

縄文から「やまと」へ  〈DNAと中国史書〉からみた日本 
    文芸社   
2005.05

人類学・遺伝学の研究成果、中国・日本の史料が示すもの、それら全体の整合性をたどることにより、倭人の国・倭国と、「やまと」から成長した北東アジア系渡来人の国・日本国の関係を明らかにする。
出版社より高い評価をいただく。
2005年 日本図書館協会選定図書

倭(わ)と山東(やまと)・倭(やまと)・日本(やまと)  倭人と北東アジア系渡来人の歴史
    22世紀アート 
2018.08.09

『縄文から「やまと」へ』 改訂版
電子書籍
(Kindle版ほか)

日本書紀10の秘密  隠された倭国(わこく)と日下(ひのもと)    
    22世紀アート 
2019.04.26

電子書籍(Kindle版ほか)
『日本書紀』の記録と朝鮮史書である『三国史記』、それに中国史書の記録とを比較すると、まるで違った日本列島の歴史が現れてくる。それらをまとめた歴史比較年表を提示し、私がこれまで追求してきた一連の中国史書の記録に整合する日本列島の歴史を基本にすると、景行天皇の熊襲征討をはじめ、筑紫国造磐井を逆賊として討ったヤマトの九州での事件など、中国史書の記録と合致しないそれらの事件は一体何だったのか、そこに隠された『日本書紀』の秘密を探る。


HOME