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地名の社会学

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・地名の社会学
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合併後の地名の決まり方が面白かった。

全国に○○橋という地名が多いのは、合併の影響であるケースが多いらしい。どちらかの名前にすると角が立つから、「該当する市町に他の市町が吸収されるイメージを避けるための方便」を考えたり、「みんなが足並みを揃えて新しい自治体名に」したりするのだが、橋があるとその名前が採用されやすい。橋はその構造上「両岸の仲を取り持つ性格」になるのだ。

「整理すると、まず橋があり、電停名に採用されて周辺の通称地名的役割を担っていた。その後は震災後の町名地番整理(昭和初期)で統合新町名としてこれらの橋の名が採用され、その後は住居表示で町域が拡大されるか、あるいは別の町名に呑み込まれて消滅する、という過程をたどった。」

合併後の名前を決める過程では、下・影・沼・北はマイナスのイメージがあるとされて消滅する傾向があるという。3つ以上の市町村が合併するときには大胆な新自治体が合成される。数百の事例が紹介されているが、発想がぶっとんだものも多い。

谷津、久々田、鷺沼から一文字ずつとって「津田沼」はまだわかるが、鳥羽、吉野、新田、成相の合併で頭文字ト・ヨ・シ・ナをとって「豊科町」は大胆だ。十一村合併で十一を縦に書くと土になるから「土村」はちょっとあきれる。本当にそんなのでよいのか。

日本一長い地名「愛知県海部郡飛島村大字飛島新田字竹之郷ヨタレ南ノ割 」とか、学芸大がない学芸大駅、都立大がない都立大学駅の話とか、地名の雑学がたくさん紹介されている。トリビアの事例をたくさん読んでいくうちに、多様な力のせめぎあいの中で地名が決まっていくパターンがみえてくる。

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このページは、daiyaが2008年8月20日 23:59に書いたブログ記事です。

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