楽しいお話、悲しいお話、ワクワクするお話・・・
さまざまなストーリーが展開する絵本の世界。
そんな絵本の中に、字のない絵本があるって、知っていますか?
この記事で紹介する絵本には、字が一切出てきません。
絵だけで語られた絵本です。
どんな物語なのか、登場人物たちはどんなことを話しているのか・・・
親子でお話を想像しながら楽しめる絵本を、4冊紹介します。
![カッピー](http://ahirunoasiato.com/wp-content/uploads/2023/01/ひよこアイコン2.png)
このブログでは、元小学校教諭の私が考えた「本を読んだ後にこんなことをお話してみては?」という提案をお話のタネとして紹介しています。
お話のタネが芽を出して、親子の会話の花がたくさん咲きますように!
・小学生におすすめの、字のない絵本を探している
・子どもが想像をふくらませて読めるような絵本を探している
・親子でたくさんお話しながら絵本を読みたい
絵本紹介
うらがえしにしてみたら? 『インサイド アウトサイド』
![](https://ahirunoasiato.com/wp-content/uploads/2023/02/19-1.jpg)
<アンヌ=マルゴ・ラムシュタイン、マティアス・アレギ 作/ほるぷ出版 刊>
【写真引用:ほるぷ出版】
題名の通り、物事の中と外、表と裏をあらわした絵本です。
鳥の卵の中と外
洞窟の中の中と外
潜水艦の中の中と外
・・・など、さまざまな物事の中と外の世界が描かれています。
作者はフランス人のアーティスト。
色鮮やかなイラストは、見ているだけでワクワクする気持ちが高まってきます。
お話のタネ
ページをめくるたびに
「これは何の内側なのかな?」
「この外側はどうなっているのかな?」
という想像が膨らみます。
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中と外を見比べて物語を想像するもよし。
片面を隠して何が描かれているか想像するもよし。
楽しみ方もさまざまです。
あなたとお子さん次第で、絵本の楽しみ方も、そこに描かれた世界観も、どんどん広がります。
親子で一緒に、想像力を存分にふくらませて楽しんでくださいね。
ある雨の日のできごと 『かさ』
![](https://ahirunoasiato.com/wp-content/uploads/2023/02/19-2.jpg)
<太田 大八 作・絵/文研出版 刊>
【写真引用:文研出版】
ある雨の日のこと。
赤い傘をさした女の子が、お父さんを迎えに行くことになりました。
その道中で、いったいどんなことが起きるのか?
女の子はどんな表情で、どんなことを考えているのか?
文字は一切出てきません。
色は墨色と赤色の2色だけ。
さぁ、あなたはどんな物語を想像しますか?
お話のタネ
字を使わずに描かれていることで、女の子のさまざまな思いが想像できます。
「お父さんを迎えに行く」という役目を任された、責任感。
駅に着くまでの景色や出来事を楽しむ、ワクワク感。
「もうすぐお父さんに会える」という、嬉しさ。
無事に迎えに行けたらほめてもらえるかな…という、期待。
![カッピー](http://ahirunoasiato.com/wp-content/uploads/2023/01/ひよこアイコン2.png)
中には女の子の表情が見えない場面もあります。
表情が見えないからこそ、さまざまな想像がふくらみますね。
ぜひ、お子さんと一緒に、女の子の思いをたくさん考えながら楽しんでください。
もしかしたら、絵本を開くたびに物語が変化するかもしれませんね。
『木のうた』
![](https://ahirunoasiato.com/wp-content/uploads/2023/02/19-3.jpg)
<イエラ・マリ作/ほるぷ出版 刊>
【写真引用:ほるぷ出版】
この絵本には題名のとおり、大きな木が出てきます。
その大きな木は動くことなく、ページを進めてもずっと同じ場所にあります。
でも、その木の葉や周りの様子が変化していくのです。
時の流れを感じ、四季折々の変化を感じることができる絵本です。
美しい色使いで表現されたイラストが、字のない物語の世界を楽しませてくれます。
お話のタネ
木の変化に注目するのはもちろん。
木の周りに登場する動物たちの変化にもぜひ注目してください。
「どうしてここにいるのかな?」
「何をしているのかな?」
たくさんお話しながら想像してみてください。
また、四季折々の変化とともに見せてくれる動物たちの様子の変化にも、理由があります。
![カッピー](http://ahirunoasiato.com/wp-content/uploads/2023/01/ひよこアイコン2.png)
絵本を通して、自然の移り変わりや動物たちの暮らしを知ることができるのも、この絵本のオススメポイントです。
一本の木を見つめる世界には、いったいどんな物語が広がっているのか?
親子でその世界観を楽しんでください。
『ジャーニー』
『ジャーニー 女の子とまほうのマーカー』
<アーロン・ベッカー 作/講談社 刊>
主人公の女の子は、ある一本のマーカーを手にします。
そのマーカーは、描いたものが実物に変化するという、不思議なものでした。
そのマーカーで描いた扉を開くと、新たな世界が待っていたのです。
![カッピー](http://ahirunoasiato.com/wp-content/uploads/2023/01/ひよこアイコン2.png)
絵本に描かれたイラストがとても細やかで美しいです。
見ている私たちも冒険しているような気持ちになれます。
文字がないからこそ楽しめる、冒険の世界。
あなたならどんな物語を描きますか?
お話のタネ
ワクワクする場面はもちろん。
「どうなっちゃうの?」とハラハラする場面もあります。
そんなとき、もしもあなたとお子さんが主人公なら、マーカーで何を描きますか?
そして、描いたものを使ってどんな物語を展開しますか?
たくさん想像して、お話してみてください。
実際にマーカーを手にして絵を描きながら楽しむと、より絵本の世界に入り込めるかもしれませんね。
この絵本はシリーズ化されていて、次回作に続く終わり方になっています。
続きが気になる方、もっと冒険したい方は、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
字のない絵本を紹介しました。
字のない絵本は想像をふくらませながら読むことができます。
お子さんはもちろん、大人が見ても、ハッとした発見があったり、癒されたり、楽しかったり…。
さまざまな思いをもちながら、絵本を楽しめます。
ぜひ手に取って、お子さんと一緒に、オリジナルストーリーをつくってみてください。
あなたとお子さんのそれぞれがストーリーをつくり、お互いに伝え合うのも楽しめそうですね。
また、字がないので「読書が苦手」「文字を追うのが苦手」というお子さんにもおすすめです。
お子さんとたくさんお話しながら、絵本の世界を楽しんでくださいね。
〇●今回紹介した本●〇
◆『インサイド アウトサイド』
<アンヌ=マルゴ・ラムシュタイン、マティアス・アレギ 作/ほるぷ出版 刊>
◆『かさ』
<太田 大八 作・絵/文研出版 刊>
◆『木のうた』
<イエラ・マリ作/ほるぷ出版 刊>
◆『ジャーニー 女の子とまほうのマーカー』
<アーロン・ベッカー 作/講談社 刊>
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