ウクライナ分割 Ⅱ
プーチンの「特別軍事作戦の目標」
・中立化
・非軍事化
・非ナチス化
今朝のニュースではトランプは、
「ゼレンスキーは選挙無き独裁者」
「うまい汁を吸いたいだけだろう」
「早く動かないと国が無くなるぞ」
と脅した。
今朝のニュース(2/20)では事態はさらに悪化している。トランプはゼレンスキー氏を「選挙無き独裁者だ」「うまい汁を吸い続けたいのだろう」「はやく動かないと国が無くなるぞ」と脅した。
整理整頓するとトランプはガザをはじめヨルダン川西岸でもパレスチナ人の浄化を考えている。イスラエルからどこかへそっくり移民してもらいたいと思ってゐる。ウクライナへの移動が可能なら、プーチンも文句は云へなゐ。ウクライナ侵攻の目標として、ウクライナの「中立化」「非軍事化」「非ナチス化」を掲げているからである。少なくとも白紙化された地域に建国されるクルド人国家もパレスチナ人国家も、建国の時点においては白紙のままであるはずだからである。
どんな国にも歴史的因縁は在る。クルド人はトルコ、シリア、イラク、イランにまたがる人口3000万人とも云はれる、未だ国家を持たない彷徨える民族である。頓に勇猛果敢な民族として中東地域に猖獗したISの殲滅にはずいぶん犠牲を払った。この時点では米国の支援を得ていたがその梯子は空しく外されたままだ。そのクルド人はトルコではテロリスト集団とみなされている。エルドアンはトルコからのクルド人排外を掲げている。シリア新政府代表も少数民族としてクルド人の行政府参画には消極的だと云ふことだ。
超大国トランプはここぞとばかりに「力による平和」をロシアに強制すべきだ。“撃ち方止め”、4州の白紙化、そして、クルド人、パレスチナ人による国家建設を主導する。国民投票による「新国家建設にyes」ならウクライナ人並びにウクライナ国家にはノーベル平和賞が贈られることでしょう。ゼレンスキー大統領にも、そしてなんならトランプにも挙げても構わないでしょう。
「毒を以て毒を制する」───ただこれが逆回転したらおそろしい。トランプは4州がどちらに転げても稀少資源が手に出来ればディールは成功、さっさつと停戦になってくれれば“ピースメーカー”としての栄誉は勝ち取れると考えている節がある。ウクライナは屈辱の長大な国境を目の前にして子々孫々まで悲嘆の歴史を耐え忍ぶことになるでしょう。超大国のお墨付きに犯罪者プーチンは世界に平然と復帰、国際社会に当たり前のように闊歩、顔を出すようなことになる。オリンピックなどの国際スポーツ、音楽、あらゆる文化活動への復帰、復活。あり得ない景色が眼前するようになるかもしれません。
そして、100年後200年後になってもプーチンはスターリンに、トランプはジェノサイドを認めた大統領としてNaziのヒットラーと同じ人物として歴史に刻まれることになるでしょう。
倉石智證