11月末のある日、麺食い夫婦の私たちが初めて出会った珍しい麺。
それは近鉄学園前の商業ビル、パラディ4Fにありました。
本場中国の西安料理を味わえる〈王楽園〉というお店です。
各種メニューに混じって店頭にはひときわ目を引くこんな看板が。
なんじゃこりゃ
麺料理ということはわかるけどなんと読むのか、
そもそもこれは漢字なのか
好奇心には勝てず、恐る恐る店内へ。
ランチタイムだったけどお客さんはちらほら、といったところ。
店の奥には京劇の衣装みたいなものが掛けてあり
コスプレができるということなんでしょうか…
テーブルの上にメニューがあり、
どうやらこの字はビャンビャン麺と読むらしい。
今日本全国で話題になっているかどうかは???だけど
長安から上陸した秦の始皇帝の大好物であり
贅沢に食べられる珍しい麺、ということは伝わってきます。
一碗1100円、けっこういいお値段してますね
お昼の麺セット、というランチメニューもあり
こちらもけっこうレアな麺料理がラインナップ。
万一のビャンビャンの保険のつもりで選択しておきました
後ろの壁には小指ほどのミニチュア中国人形が。
京劇の登場人物でしょうか、カラフルで可愛いです。
鶏絲麺がやってきました。
名前の通り細切りの鶏肉とザーサイがトッピングされています。
いかにも中華圏らしい香辛料が独特の大陸感を醸し出して
日本風の中華料理とはやはり一味違います。
スープは醤油ベース、麺はコシのある玉子麺です
セットの蒸し物。
豚肉焼売とエビ餃子、小さな肉まんの3点です。
これは至って普通でした、としか言えません。
そうそう変わったものを期待しすぎてはダメですね
真打ちがついに登場、ビャンビャン麺です。
混ぜる前に写真を取ったのですが、秦の始皇帝の呪いか
超ボケボケのおぞましい一枚になったので掲載は見合わせました
ビャンビャンというのは平たいことを意味する扁扁から来ている、とか
幅広麺を板に打ち付ける音から来ているとかとか諸説あるようです。
ご覧の通りの汁なし超幅広麺で、底の方からよく混ぜて頂きます。
ミンチの乾燥肉のようなものとキャベツがいっぱい入っていて
唐辛子やら山椒やら解読不能の香辛料の上から熱した油を掛けてあります。
美味しいかどうかは個人の嗜好でなんとも言えませんが
一瞬はるか長安の石畳の路地を彷徨っているような心地になりました
テーブルの上に中国伝統の切り絵が飾ってありました。
これを切り絵でやってしまうなんてアタオカでないとできません
驚いたのは店内の壁に張り出された多くの手書きの色紙。
お客さんたちがビャンの文字を書いたんですね
総画58画(57画説もあり)のおどろおどろしいこの文字、
現在使用されている中国の漢字辞典には掲載されていないそうで
まさに幻の文字と言えるでしょう。
中国4000年の謎深き歴史に思いを馳せながら、大和文華館へ。
特別企画展〈朝鮮螺鈿の美〉を鑑賞。
文華園の最後の紅葉が白壁に映えていました
お家に帰って源九郎餅本舗のみかん大福を頂きます。
短かった秋はもうすっかり終わり。
炬燵とみかんの季節がまたやってきました
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