■アスペからの提言

　アスペルガーもちの対応策に「決められたパターンしかできないなら、ひたすらパターン学習を行って、社会で生活できるだけのパターンを身に着ける」ってのがある。これは非常に正しいとは思う。

　概して、アスペルガーってのは言われたことしかできない。「資料渡したから、内容見といてね」と言われたら、見ることしかできない。だから、あとで「内容見ました」と報告した時に「で、どこか直した？」と言われると非常に困る。え？見るだけじゃなかったの？と。直すとか全然考えてなかったよ。と

　上がよくある例だが、もう一つある。フレーム問題というやつ。つまり、「内容を見る＝修正する」が理解できても、どこまで直せばよいのかが分からない。資料の文言を多少修正するだけでよいのか、補足を加えればよいのか、はたまた１から資料を書き直せねばよいのか、判断ができない。うかつに資料を作り直して、「これつかえねー。っていうかんなこと指示してない」とか言われた経験があるとなおさら。直さなくちゃとはおもっても、どう直せばいいかがわからない。だから、結局直さないまま「資料観ました」になっちゃう。

　詰まる所アスペルガーってのは、フローチャートとかで表現できることしかできない。条件分岐と繰り返しだっけ？ 「もしも○○なら××する」「△△までは□□する」逆にいえばパターンさえあれば、それにのっとって行動できる。だから巷のそれっぽい解説本には「アスペルガーの人にはパターンを学習させましょう」なんて書いてある。

　ふざけるなと。おまえ、一般生活にパターン持ち込むことがどれほど苦しいか分かっててかいてんのか、と。

　確かに、膨大なパターンを持ち込めば日常生活できるよ。このパターンをあてはめれば、がわかれば行動できるよ。だけど、そのためには、常に膨大なパターンの中から、正しいパターンを選び続けなくちゃいけない。「母親が声を荒げてぼくを怒っている。じゃあ素直に謝ろう」「同僚がジョークを言ってみんなが笑っている。じゃあ笑おう」みたいな。一瞬一秒たりとも気が抜けない。常に正しいパターンを選ばなくちゃいけない。

　加えて。自分が選んだパターンが正しいのか。常に問いかけている。「今笑ったけど、本当に笑ってよかったのか」「今暗い顔したけど、本当に良かったのか」etc 気が休まらない。常にパターンを選び、正しいのか自信が持てない。。

Permalink | 記事への反応(6) | 21:20

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