「邪魔鉄」が撮り鉄を妨害!鉄道ファンを悩ませる迷惑行為とは?

 撮り鉄たちにとって春は、駅の廃止や誕生、新型車両の導入に老朽化した車両の引退、臨時列車の運行など撮影スポットが目白押しの季節。青春18きっぷの利用期間ということもあって地方に遠征する者も多いが、そんな彼らにとって駅員以上の天敵が存在する。それが「邪魔鉄」と呼ばれる者たちだ。

 駅員の場合、決められたルールの範囲の中で撮影するぶんには注意されることはないが、邪魔鉄は相手に関係なく撮影を妨害するのが目的。“鉄”と付いているものの、鉄道ファンかどうかも定かではない。

 なかでも邪魔鉄が鉄道ファンの間で認知されるきっかけとなったのが、2017年10月に臨時列車として運行されたJR西日本のジョイフルトレイン「サロンカーなにわ」で起きた出来事。1編成しかないうえに運行機会も少ないとあって、当日沿線にはこれ目当ての撮り鉄たちが殺到。最後尾は展望車両になっていたのだが、そこにはなんと当時国会議員だった蓮舫氏のポスターが貼られていたのだ。

 列車に乗っていた邪魔鉄の犯行と思われるが、これによりせっかくの写真はすべて台無し。SNS上では鉄道ファンからの怒りのコメントで溢れていたのは言うまでもない。

 他にも窓が開くタイプの車両では、全開にした窓から身を乗り出す者やメッセージを書いた紙を掲げる者も。さらに線路脇の撮影ポイントでは、偶然を装って列車が通るタイミングでわざと車で通る者もいるようだ。

「撮り鉄は世間から迷惑な存在と見られており、撮影を妨害されても同情する声はほとんどないですね。ただし、邪魔鉄は撮り鉄に比べて圧倒的に少なく、大きなトラブルに発展したという話も聞きません。私は車内の乗客に窓のブラインドを下ろされたこと、中指を立てられたことがありますが、せいぜいその程度だと思います(苦笑)」(撮り鉄歴30年の全国紙記者)

 いくら数が少なくても邪魔鉄は妨害そのものを楽しんでいるフシがある。それはそれで問題に思えるが…。

ライフ