はじめての「ひとり温泉」――リスク回避としての宿選び 私は国内外問わずひとり旅をするが、幸い盗難や詐欺などの大きなトラブルに見舞われたことはほどんどない。 ただ大雪に遭遇したり、体調を崩したことはままある。 あれは15年程前だったが、冬の能登半島の和倉温泉でのチェックアウト後、大雪のために空港が封鎖されたことを知った。この日、どうしても東京の自宅に戻る必要があったため、結局、陸路にしたが、電車も減便されていて、駅の電話が通じない。そうした時に、宿に待機しながら次の手を考えられたので、寒さを感じることなく、落ち着いて、判断を間違えず、無事に帰路につけた。宿のご好意には本当に感謝している。 旅のハプニングやアクシデントも、ひとり温泉では、なんでも自分で対応をしなければならない。だから”気軽に相談しやすいオーナーや女将、マネージャーがいる宿”というのが、実に心強い。 その点、福島県土湯温泉「YU