選挙における生成AIの不正利用に各国の政府は神経をとがらせている。 ネットにはフェイク・コンテンツがあふれかえっているが、それを見極めるのは困難だ。 果たして、フェイク・コンテンツに騙されないために、有権者は何をすればいいのだろうか。 (小林 啓倫:経営コンサルタント) ついに生じ始めた生成AIによる選挙への悪影響 今年は世界各国で主要な選挙が行われるため、各国の政府が選挙における生成AIの不正利用に神経をとがらせている。 たとえば、米国土安全保障省の一組織で、サイバーセキュリティ関連の対応を行っているCISA(Cybersecurity and Infrastructure Security Agency)は、このテーマを扱ったレポートを今年1月に発表している。 同レポートは、いま生成AIの普及と悪用により、選挙関連のセキュリティや整合性が脅かされる可能性が大きく増大しつつあると主張。具