コーラルペグ上で育った稚サンゴ=阿嘉島臨海研究所提供使用前のコーラルペグ=阿嘉島臨海研究所提供 サンゴを育てるのに有効な「くい」を、沖縄県の阿嘉島臨海研究所が開発した。テントを張るとき地面の固定に使うペグに似た形で、「コーラルペグ」と名付けた。海底に差し込んで移植できるため、ダイバーによる作業時間が従来の半分ですむという。近く日本サンゴ礁学会誌に論文発表する。 同研究所は、卵からサンゴを育てる技術開発を進めている。サンゴの枝を折って海底に移植するのに比べ、親サンゴを傷つけずにすむ。ただ、これまでは10センチ四方の陶製の板にサンゴの幼生を付着させ板ごと海底に植えていた。海底に固定する際に金属製のクギで打ち付けたり、接着剤を多く使ったりして作業に手間がかかっていた。 コーラルペグは長さ6センチ。先端部はコンクリートに石英を混ぜた素材で、サンゴの幼生が着生しやすい。サンゴの卵を入れた水槽に