毎年1月2日・3日にお茶の間をわかせる「東京箱根間往復大学駅伝競走」通称「箱根駅伝」。駅伝作品も多い現在、ついに箱根ランナーの過去を持つ高橋しんさんが駅伝マンガを手掛ける。 これまでに『最終兵器彼女』や『いいひと。』などを世に届け、『かなたかける』で小中学生駅伝、そして『駅伝男子プロジェクト』(すべて小学館)で大学駅伝を描くことになった理由とは? 高橋さんのこれまでのランナー経験や、箱根駅伝を走った当時の思い出と共にお話を伺った。 自身の選手時代よりはるかに巨大な応援の力がある ――本日はよろしくお願いします。高橋先生が実際に箱根駅伝を走った経験があることは有名です。『かなたかける』は小中学生の駅伝ものでしたが、いよいよ箱根駅伝を描こうと思い立ったきっかけは何だったのでしょうか? 高橋しんさん(以下、高橋):「そろそろ描けよ」という空気を感じまして(笑)。まあ走る人の「気持ち」を描くという