川端達夫文部科学相は20日の閣議後会見で、現在は著作者の死後50年としている著作権の保護期間を、死後70年に延長する著作権法改正に意欲を示した。保護期間の延長は07〜08年にも検討されたが、過去の作品を利用しにくくなり文化の発展を妨げる恐れがあり、見送られた経緯がある。今回、政治主導で再び検討の可能性がでてきた。 川端文科相は「70年はある種、世界標準。その方向で進めるべきだという認識は持っております。それを目指して課題に取り組んでいきたい」と述べた。鳩山由紀夫首相も18日の日本音楽著作権協会70周年のパーティーで「(協会が)70周年ですから、70年に延ばすことに最大限の努力をすることをお約束したい」などと発言していた。 保護期間の延長は文化審議会(文科相の諮問機関)が07〜08年に検討したが、劇作家の平田オリザさんらも交えた反対運動が起こり、「合意が得られていない」と延長が見送られた