臓器売買に絡み、またも暴力団幹部が逮捕された。今回、暴力団幹部が臓器を買い取るために臓器提供者(ドナー)の標的としたのは、ホームレスの男。警察当局は、生活保護費の詐取など“貧困ビジネス”にたけた暴力団が臓器売買にも触手を伸ばしたとみて警戒を強めている。 臓器移植法違反などの疑いで逮捕された為貝雄一容疑者は平成18年ごろから、ホームレスとして東京・JR池袋駅西口にある公園に寝泊まりしていた。 その近所にいた組幹部の吉田昭容疑者が現れたのは24年ごろ。ドナー候補として目を付けられているともしらず、為貝容疑者は食事をおごってもらうなど吉田容疑者にかわいがられた。 捜査関係者によると、吉田容疑者は知人の男が腎臓を患っているのを知り、ドナーとして為貝容疑者を男に紹介して養子縁組させた。 臓器売買が摘発されたのは今回で3例目だ。23年には臓器売買を仲介したとして、警視庁が暴力団幹部や医師を摘発