【カイロ=田尾茂樹】エジプト各地で25日、約30年にわたるムバラク大統領の強権体制を批判するデモが行われた。 チュニジア政変に共感した若者らが交流サイト「フェースブック」などを通じて呼びかけたもので、AFP通信によると、首都カイロで約1万5000人がデモに参加した。エジプトはサダト前大統領が暗殺された1981年以降、非常事態令下にあり、反体制デモがこれほどの規模で行われるのは極めて異例。 カイロ中心部には数千人が集結。エジプト国旗などを掲げ、「ムバラクは出て行け」「革命が必要だ」などと体制変革を訴えながら行進した。治安部隊が催涙弾を発射して参加者を追い払うなど騒然となった。一部は警官隊ともみ合いとなったが、デモ参加者は一時的な退散を繰り返しながら、行進を続けた。 デモは、アレクサンドリアやスエズなど地方にも広がり、アレクサンドリアでは数千人が参加したという。