東北電力が女川原発1号機(宮城県女川町、石巻市)を廃炉にする方針を固めたことが24日、分かった。運転開始から35年目を迎え、さらなる運転期間の延長には巨額の経費を要することなどから判断したとみられる。東北電は近く、立地自治体などに説明する。 原田宏哉社長は9月の定例記者会見で「廃炉も具体的な選択肢として検討していく」と述べ、経済性などを理由に廃炉の可能性に初めて言及した。 女川1号機は1984年に営業運転を開始。東日本大震災以降、停止が続く同社の原発4基の中で最も古く、出力52万4000キロワットは最も小さい。 東京電力福島第1原発事故を受け、原発の運転期間は原則40年と定められた。原子力規制委員会が認めれば最大20年延長できるが、事故後の新規制基準を満たすには巨額の安全対策費が必要になる。 女川1号機は福島第1原発と同じ沸騰水型炉の「マークI」タイプで、福島を除く中部電力、中国電力、日本