政治記者として31年間取材を続けてきたが、こうも長く続けてこられたのは、その時々で魅入られる政治家と出会えたからだ。人間を観察する対象として、政治家ほど面白いものはない。元首相・田中角栄、元自民党副総裁・金丸信、民主党元代表・小沢一郎、元官房長官・梶山静六…… 枚挙に暇がないが、彼らが発散する強烈な熱を受けながら、自分も成長してきたような気がする。 そして、今、その熱を感じるのは私が政治取材を始めたあとに生まれた29歳の衆院議員・小泉進次郎だ。自分の子どもよりもっと若いこの政治家にどうしてひかれるのだろうか。 進次郎とは、自民党機関紙「自由民主」の対談で出会った。同紙から「昨年夏の総選挙で初当選した4人の1回生とそれぞれ、対談してほしい」と依頼されたのがきっかけだった。政党機関紙にかかわることにためらいはあった。だが、対談ならば、と引き受けた。 進次郎はそれまで対談、インタビューの依頼をす
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