俺は「乙女ゲー」というものについて、ある種の幻想を持っていたのであるが、それは「"恋愛シミュレーション"というジャンルであれば、同じく「恋愛」をテーマにした「少女マンガ」をバック・グラウンドとする女性向けゲーム、すなわち「乙女ゲー」の方がジャンルとしての親和性は高いと推測されるし、ゲームの面白さも増しているのではないか」というもので、そう思えばこそ「ハートの国のアリス」を借りてきて「俺も一丁「キュン死に」してえぜ!」と体験してみることにしたのである。(買えよ、という指摘は最もだと思うが) ところが、だ。なんというか、これが思ったよりも「少女マンガ的世界」ではないのだなあ。ゲームの進行がいわゆる「ノベルタイプ」ではないという理由もあろうが、なんつーか「シチュエーション萌え」みたいな感じで、主人公(プレイヤーキャラクター)と恋愛対象になるキャラクターの相互関係に関わる(心的)描写も少ないし、い