茨城県取手市で2015年11月、市立中3年の中島菜保子さん(当時15歳)がいじめを苦にする書き込みを日記に残して自殺した問題で、学校側が死亡当日、「受験を控えた同級生たちへの配慮」を理由に自殺の事実を伏せる方針を両親に伝えていたことが分かった。市教委はこれまで「遺族の意向もあった」と説明していたが、両親は毎日新聞の取材に意向を否定しており、自殺当初から事実を隠そうとしていた疑いが強まった。 「市教委が自殺の事実を隠した」とする毎日新聞の報道を受け、菜保子さんの父考宜(たかのぶ)さん(46)と母淳子さん(47)が当時の資料を調べ、判明した。それによると、菜保子さんが病院で死亡した同年11月11日午後、中学校の男性教頭(当時)が自宅を訪問。「受験を控えた3年生ということを考えると、不慮の事故で亡くなったという形で話をさせてほしい。いろいろな意味での教育的配慮だ」と話し、自殺の事実を他の生徒に伏