これまで免税事業者は消費税の上乗せ分を納税せず、収入とすることができた。しかしインボイス制度導入で、この「益税」がなくなる。税理士の吉澤大さんは「『弱いものいじめだ』と声を上げたくなる気持ちはよくわかるが、声高にインボイス反対を主張することで、得意先に敬遠されるなど不利益を被る懸念もある。簡易課税制度を選べば『益税』を得られる範囲も残るので、いまのうちにこっそりと課税事業者になったほうがいい」という――。 インボイス反対派の主張は分が悪い SNSやYouTubeなどではしきりに「インボイス反対」の声が上がっています。声を上げているのは、課税売り上げ1000万円以内の免税事業者の人たちです。 前回の記事で、インボイス制度が始まると、インボイスを発行できない免税事業者は売り上げの本体価格に消費税を上乗せしてもらうことが難しくなると説明しました。 仮にいままで通りの価格で請求しようとすると、取引