Close-Up Enterprise 日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。 バックナンバー一覧 世間を騒がせているセブン&アイ・ホールディングスの人事抗争。お家騒動の側面にばかり焦点が当たりがちだが、これは日本が国を挙げて改革に取り組むコーポレートガバナンス(企業統治)において絶好の研究材料だ。今回の一件をどう評価し、日本企業はそこから何を学ぶべきか。ガバナンス問題に精通するエゴンゼンダーの佃秀昭社長に話を聞いた。(聞き手/週刊ダイヤモンド編集部 鈴木崇久) 「日本のコーポレートガバナンス向上という観点から、セブン&アイの一件をポジティブに捉えています」 佃氏がそう語る今回の騒動の発端は、3月27日にセブン&アイに届いた書簡だった。 「もの言う株主」として知られる米投資ファンドのサード・ポイントが、
研究者Aと上場会社勤務Bとの対話 A 社長を選ぶのは誰か? B 何だいきなり? A 元経営者の回顧録等で「社長から『次期社長は君だ』といわれた」、「次期社長として〇〇君を抜擢し、道を譲ることにした」などといった記述をよく見かける。 こうした話を読むたびに、強い違和感を覚える。 B それは君が「英米型ガバナンスモデル」に毒されているからだろう。 A いやいや、「日本型ガバナンスモデル」の典型である監査役会設置会社だって同じだ。 会社法上、代表取締役を選ぶのは取締役会の権限だ(※1)。その取締役会を構成する取締役を選ぶのは株主総会だ(※2)。 いわゆる「間接民主主義」に近い形だが、次期社長を選ぶ最終的な権限が、株主総会にあることは明らかだ。もしも、現社長が推薦する人物が後任に相応しくないと判断すれば、株主総会・取締役会は、別の人物を選ぶことだってできる。 前任社長ができることは、株主総会・取締
セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長兼最高経営責任者の会見での一問一答の詳細は次の通り。 ――具体的に引退を決意したのはいつか。取締役会ではセブン-イレブンの社長人事についてどんなやりとりがあり、会長の受け止めは 「役員会の席でも(HD取締役として出席している)井阪社長も発言した。そこでも井阪君は、自分1人でやってきたという発言を繰り返したので、すごくがっかりした。普段は叱責しないような役員も『よくそんなことが言えたものだ』というようなことをいった人がいたのが実態だ。そのような状況で井阪氏を信任してやっていくのは将来に禍根を残すと思い、役員会が終わった後、急遽、引くと言うことを伝え、今日記者会見すると伝えた。村田社長らは引き留めてくれたが、私は先ほど申し上げたように、過去最高益を出し続けてきた。そして今年度もまあ最高益を出せるだろうと思った。1つのお荷物といわれているイトーヨーカ堂
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