ドキュメンタリー映像作家の大島新氏 ©文藝春秋 トラブルにつながる流れにはフジテレビ社員のA氏の関与が指摘されており、A氏の上には港浩一氏(前社長)がいて、港氏が出世した背景にもフジテレビの接待文化があったのではないかという指摘があるからだ。港氏の上には絶対的な日枝久氏がいる。つまりフジテレビ問題とは絶望的な権力勾配についても問われているのである。 この構図を頭に入れて動画での大島監督の言葉を紹介しよう。監督は日枝体制の象徴として、 「1点指摘したかったのが、そんなに大きく報じられたり疑問視されていませんでしたが、安倍晋三元総理の国葬がありましたよね。国葬の会場の中の司会ってフジテレビのアナウンサーがやっているんですよ」 と語り始めた。MCを務めた文藝春秋PLUS編集長は「ああ、そうだったんですか」という反応だったから、フジのアナウンサーが国葬の司会を務めたことは今となってはこれぐらいの認
