幸福な解散。 あるいは、理想的な解散。 というものがあることを、僕はSAKEROCKの解散によって知った。 解散してよかったとか、解散してほしかったという話ではない。そんなわけはない。もちろん悲しいし、残念だし、解散を知った時はショックだった。 ただ、基本的に、バンドというのは解散するものだ。というのは言い過ぎだが、解散せずに活動を続けているバンドよりも、解散する、もしくは活動休止するバンドの方が圧倒的に多い。中には20年30年40年と活動を続けているバンドもいるが、それだっていつかは止まる時が来る。人はいつか死ぬんだから。 って思いっきり極論だが、そのように、解散がバンドにとって不可避的なものであるとするならば、このたびのSAKEROCKの解散は、きわめてめずらしい、幸福な解散であり、理想的な解散だったのではないか、と思うのである。というか、そういうものがあることを教えてくれたのがSAK