ウツボカズラは、コップ状の葉の底に溜まった消化液で虫を溶かし、栄養分を吸収する食虫植物です。 ところが、東南アジアの高地に生息するウツボカズラは、餌となる昆虫の数が少ないために動物の排泄物から養分を摂取しているというのです。 「食料がなくて動物の糞を食べているなんて可哀想に…」と思ってしまいますが、実は私たちの想像と状況はまるで違うようです。 豪カーティン大学(Curtin University)、ビクトリア州王立植物園(RBGV)の研究により、フン食のウツボカズラは普通の昆虫食のウツボカズラに比べて、栄養状態が優れていることが判明したのです。 この種は主要な栄養素である「窒素」の獲得量が通常種より2倍以上も多かったとのこと。 研究の詳細は、2022年10月28日付で科学雑誌『Annals of Botany』に掲載されています。 Study: Some Tropical Pitcher