23日、ブリュッセルでの欧州連合(EU)外相理事会で笑顔を見せるアシュトン外交安全保障上級代表(ロイター) 【ベルリン=宮下日出男】欧州連合(EU)は23日、ブリュッセルで外相理事会を開き、核兵器開発疑惑が強まるイランへの圧力を強めるため、同国産原油の輸入禁止を正式に決定した。EU外交筋が明らかにした。イランにとってEUは中国に次ぐ第2の原油輸出先で、EUの禁輸実施はイランに大きな打撃となる。 EU各国は昨年末にイラン産原油禁輸で基本合意していたが、具体的な実施時期などをめぐり調整を続けてきた。協議の結果、6月末までにイランとの既存の契約を終了させ、7月から全面的に禁輸する方向で決着した。 フランスなどは禁輸の早期実施を主張したが、イラン産原油への依存度が高いギリシャなどは移行期間を設けるよう要求。財政危機に陥るギリシャはこれまで有利な条件でイランから原油を購入してきており、代替の供給先を