【ワシントン=増満浩志】米海洋大気局(NOAA)は17日、アラスカのクック湾に生息するシロイルカを絶滅危惧(きぐ)種に指定した。 指定は、共和党の副大統領候補に指名されているサラ・ペイリン・アラスカ州知事の反対で半年間、延期されていた。同知事は、内務省が決めたホッキョクグマの絶滅危惧種指定にも反対しており、環境保護に対する消極姿勢が改めて際立つ格好となった。 シロイルカは北極圏に広く分布するが、同湾に生息する孤立した集団は乱獲で約10年前に半減、禁漁後も300頭前後のまま、回復していない。AP通信によると、指定により、沖合の石油掘削、港湾拡張などの開発計画への影響が想定され、同知事は「指定は時期尚早」と反発している。 ペイリン知事は、ホッキョクグマの絶滅危惧種指定について、「地球温暖化自体も、そのクマへの影響も確かでない」と主張し、内務省を提訴中。一方、環境団体「生物多様性センター」は「提