ダニエルさん:今、アメリカでは男性の孤独問題(male loneliness)が話題になっています。 ――具体的にどのようなことが問題視されているのでしょうか? ダニエルさん:近年日本でも“弱者男性”という言葉が使われることがありますが、アメリカでも貧困・独身などの要素がある男性を中心に、「男性が孤独を深めている実態を社会が救わなくてはいけない」といわれているんです。 しかしここで併せて考えたいのは、男性の孤独は“社会問題”として扱われるのに、女性の孤独は問題視されにくいということ。そのアンバランスさを、もっと語るべきだと思うんです。 昨年、『CDC(アメリカ疾患予防管理センター)』が「悲しみ」と「暴力」を経験するティーンの女子が増加しているという統計を発表しましたが、その際も、この結果があまり注目されていなかったように感じます。 そもそも女性は長い間、社会に参入できずに孤立を経験してきた