東京都が上映中止した作品は、企画展の趣旨「精神障害者の人権」に反しているのか? 戦前の朝鮮人患者などを取り上げた飯山由貴さんの映像作品 植松青児 エディター・ライター 東京都の外郭団体・(公財)東京都人権啓発センターが美術家の飯山由貴さんに依頼した人権に関する企画展「あなたの本当の家を探しにいく」で、飯山さんが上映を希望した映像作品『In-Mates』を、都の人権部が上映不可とした問題は、朝日新聞が11月2日社説で取り上げるなど、大きな波紋を呼んでいる。 とりわけ、上映不可決定の直前(5月12日)に、都人権部から啓発センター側に送られたメールの内容に対し、批判が集まっている。そのメールには、『In-Mates』の中で出演者の歴史学者・外村大さん(東京大学教授)が「関東大震災時の朝鮮人虐殺事件が事実である」旨を発言していることについての「懸念」や、「在日朝鮮人は日本で生きづらいという面が強調