安倍政権が集団的自衛権行使に執念を燃やす理由90年代初頭のアメリカは「世界の警察官」として名乗りをあげました。しかしアメリカ一国だけでやるのは嫌だ。アメリカの青年が血を流して、アメリカ企業の権益や自由な市場の秩序を守るのは結構だけれども、その秩序のおかげで日本やドイツの企業が暴れ回るのは許すわけにはいかない。同じように企業がグローバルな市場の下で大儲けをしたいのであれば、それにふさわしい分担をしろと言うわけです。「カネだけでなく汗も血も流せ」という強い声がアメリカから起こってきました。 アメリカは当時、ソ連に代わる最大の敵は日本だと思っていました。日本の多国籍企業の成長がアメリカ企業を脅かしていると感じていたのです。だから、アメリカ企業を脅かす日本企業のために、アメリカの青年が血を流すのは許せないということで、「共に血を流せ」という要求が一層強く、アメリカの企業サイドからも出され、日本の財