高校生らを対象に地理に関する知識や思考力を競う国際大会「国際地理オリンピック」の募集ポスターで、北方領土を「ロシア領」と表記した地球儀の写真が使われていることが29日、分かった。産経新聞の指摘を受けた大会側はポスターを作り直す方針を固めたが、大会は文部科学省も後援しており、識者からは「日本政府が間接的にロシア領と認めたに等しく、国益を大きく損なう事態だ」と批判の声が出ている。 問題のポスターは、各国別に色分けされた地球儀の写真が掲載され、国後島や択捉島などの北方領土が、ロシア領を示すオレンジ色で塗られていた。また日本の地理の教科書では、帰属先が未定として白表記になっている南樺太もロシア領と表記。さらに日本政府が中国領土と承認していない台湾についても中国領土に色分けされていた。 このポスターは、来夏にドイツ・ケルンで開かれる第9回大会の国内予選を兼ねた「科学地理オリンピック日本選手権2012