前回は、石丸伸二前安芸高田市長が二期目に出なかった理由と、現在の安芸高田市長選挙の背景についてレポートした。 今回はメディアでも話題となった「恫喝裁判」と、石丸氏の政策の中身について触れることにする。 市長就任 早々に起こった 恫喝問題 奇しくも、筆者が取材している最中の7月3日、広島高裁で石丸氏に関する裁判の判決が下された。石丸氏がSNSで、山根温子(あつこ)議員から恫喝されたという趣旨の発信をしたことについて、山根議員が提訴したものである。結果は、山根議員が石丸氏を恫喝した事実は認められず、石丸氏の発信は山根議員の評価を貶めるものだったとして、“安芸高田市”に賠償を命じた。 一応は、石丸氏側が上告して最高裁の判断を仰ぐことも可能だが、最高裁は憲法違反等の重要な争点がなければ、ほぼ扱うことはないので、事実上裁判の結果はこれで確定であろう。山根議員も全面勝訴というわけではないのだが、山根議