東日本大震災に伴う東京電力福島第1原子力発電所事故を検証する国会の事故調査委員会が提出した最終報告書(7月)は、事故は「人災」だったと認定した。 報告書では、菅直人首相(65)らが「危機管理意識の不足を露呈」「指揮命令系統を破壊」「組織運営のノウハウも十分にない」「政府の総力の結集がむしろ困難になるような対応を取った」と、切り捨てた。菅氏が事故翌日の昨年3月12日早朝、第1原発に乗り込んだ問題でもこう言い切った。 「菅首相の現場視察は、現場の士気を鼓舞したというよりも、自己の『苛立ち』をぶつけることで、むしろ作業に当たる現場にプレッシャーを与えた」 要するに「指揮官の重責に必要な心構えが不足していた」(報告書)のである。だのに、菅氏は昨年8月の退陣表明で「やるべきことはやってきた。残念ながら、十分国民に理解してもらえていない」と開き直った。その前後も、弁解ばかりが鼻に付いた。反省なき鳩山・