パリ郊外の世界遺産ベルサイユ宮殿で14日に開幕する日本の現代芸術家、村上隆さんの作品展の会場が9日、メディアに公開された。200人近い報道関係者が、庭園に据え付けられた高さ6メートル近い金のカッパ像「オーバル・ブッダ」などを鑑賞、関心の高さをうかがわせた。 作品展をめぐっては、村上さんが美少女フィギュアを扱うことなどから、フランスの極右系団体が歴史遺産の冒涜などと批判しているが、村上さんは記者会見で「作品に怒りを覚えるという、そうした感情は尊重する。だが展示計画を変えることはない」と述べた。 ルイ14世の居室など宮殿の見学順路に沿って、各部屋に計20の作品が飾られた。第一次大戦の講和条約が結ばれた「鏡の間」にはポップな色彩にあふれた作品が据えられ、荘厳な周囲との対比を見せた。(共同)