●『ガッチャマンクラウズ インサイト』、第11話。今までずっと抑制してきたアクション・バトルのシーンを、立川駅周辺の立地を最大限に生かしつつ、溜めた分を一挙に放出するかのように、見事に展開しているのだが、しかし、観ている者としては「待ってました」とはまったくならない、全然爽快ではないような、気がかりなシチュエーションを仕掛けた上で、それが行われる。挑発的というか、観る者を気持ちよくさせることを拒否している感じ。ガッチャマンは悪とは戦わず、「悪(敵)を倒せば正義が訪れる」という誤った考えと戦う。 おそらく、はじめがベルク・カッツェの能力を借りてゲルサドラに変身して、仲間に自分を攻撃させたということなのだろう。物語の展開の意外性という点からみれば、確かに思いもよらなかった凄い展開ではある。カッツェと一体化したことがここで効いてくるのかという伏線的な面からも。しかし、作品の主題というか、この作品