東日本大震災の津波で被災した陸前高田市気仙町の主婦田崎美代子さん(61)は、同市横田町でコンテナのパン屋「母笑(ががにこ)」を開いている。震災前に勤めた同市高田町の高田保育所は被災。田崎さんは「保育所に戻っても何年働けるか分からない。それなら好きなパンを作ろう」と決意し、昨年11月に営業を開始。今は仮営業だが、いずれは新築する自宅にコンテナを併設し、人々が集える空間にするつもりだ。 コンテナは調理場になっており、パンが焼き上がり営業を始める正午ごろから、なじみ客や口コミで聞いた人が訪れる。田崎さんら5人が切り盛りし、売り切れ次第終了する。 商品は菓子パン、総菜パンなど15種類で、いずれも120円前後。陸前高田産や県産材料を使い、具材のあんやカレーなども手作りにこだわる。 同店は日曜定休。販売などで外出する場合もあり、来店の際は田崎さん(080・1806・8544)へ。 【写真=コンテナでパ