麻黄湯も葛根湯もそうなんだけど、麻黄剤は実証(体力のある人)に用いるものであって、虚証(体力のない人)には用いてはならないんです。ぴたりとあったとき(普段体力がある実証の人で、インフルエンザでしばしば見られるような肩の筋肉痛が見られる場合)では、発汗して驚くくらいに効くのだけど、証が合わない人には効かないどころか、消化器に来るだけ。 #副作用の消化器症状は、麻黄のエフェドリンによるものと一致します。実証に何で効くのかは、いくつか西洋医学的なアプローチ(サイトカインの産生への効果)などもあるけど、一致した見解はまだない。 一時期は、TV CMなんかで「風邪には葛根湯」なんてフレーズが使われてましたけど、最近見なくなったのは、漢方薬のメーカーがそういう「証」の違いに配慮したからだったりします。漢方には、「効き目がやさしい」とか「副作用がない」とか「西洋医学の効かないときにも効く」というようなイ