バンコクのスクムビット地区で人気者のブンミーさん(左)。手慣れた様子で重たいカゴをかつぐ(バンコク支局のスパコーン・シンブトラ助手撮影) 【バンコク=菅沢崇】タイの首都バンコクで、スーツ姿でてんびん棒を肩にお菓子を売り歩くブンミー・アイポンさん(52)が地元の人の間で話題を呼んでいる。同国では、物価高騰で庶民の生活苦が問題視されているが、スーツ姿のアイデアが当たりこの1年で所得は倍増。世間の経済不安にも負けず、高齢者施設にお菓子を贈り福祉活動にも参加するなど意気盛んだ。 ブンミーさんがお菓子売りを始めたのは約7年前。当初は服装にこだわりはなかったが、昨年、めいに「ネクタイが似合う」と言われてスーツを購入。妻のファルーンさん(47)さんの反対を押し切り、さらにあこがれのタイの映画俳優、ソンバット・メーティーニの髪形にして歩いてみたら、街頭で一気に人気者になった。 「メディアだけでなく、写真撮