空港、港湾で入国審査官や税関職員が大わらわだ。急増する訪日外国人客と、世界的にリスクが高まるテロへの対応で、作業が膨大になっているためだ。空港などでは入国審査で30分前後も待たされ、訪日客もうんざり。政府は入国審査官などを緊急に増員し、どうにか急場をしのぐ日々が続く。だが、政府が東京五輪が開催される平成32年までに訪日客数を4000万人に引き上げる目標を掲げる中、それでは不十分。「観光立国」にふさわしい、充実した検査体制を構築することが求められている。 ■OBの手も借りたい 入国審査待ちの訪日客が長蛇の列-。国内の空港でよくみかけるようになった光景だ。訪日客の急増に入国手続きが追いつかず、関西国際空港では待ち時間が今年1~6月の平均で40分にも上る。成田空港や羽田空港も27分と長い。 政府は待ち時間を20分に短縮することを目指しており、法務省は2日、入国手続きのスピードアップのため、全国の