「作家、装丁家、編集者の思いがこもった」本の表紙を一覧できる店づくり コーチャンフォー 北海道と関東に10店舗を展開する書籍や文房具などの大規模複合店「コーチャンフォー」は、店舗での販売にこだわり続けている。広大な売り場も無人のレジを設けないのも、 2024/11/15
クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済の増加により、その決済にかかる手数料が、特に小規模書店の経営を圧迫している。書店の衰退に歯止めをかけ、文化の拠点である書店を守るためには、韓国の制度も参考にしながら、キャッシュレス決済の手数料を引き下げ、書店の負担軽減を図ることが必須である。 RFID(Radio Frequency Identification)の機能を持ったICタグを出版物に挟み込み、在庫の電子管理を可能にする技術が実用化されている。これを導入すれば、棚卸し作業が効率化され、購買傾向の分析も可能になる。その結果、売れ残った本の返品を減らし、粗利益率を向上させることができる。ICタグは、出版社にとっても書店にとっても、導入・運営のコストが大きく、なかなか導入が進まないのが実情だ。業界で普及を急ぐとともに、国や自治体にも支援を求めたい。 書店が減少していく一方で、図書館も
講談社と読売新聞グループ本社は2月7日、“読書離れ”を防ぐための「書店活性化へ向けた共同提言」を発表した。キャッシュレス決済手数料の引き下げを含む5項目の提言をまとめた。 クレジットカード決済の手数料率は平均2.7%といわれる。両社は「粗利益率が20%程度とされる書店にとって負担が重い」と指摘。手数料を引き下げ、書店の負担軽減を図ることが必須とした。 またRFID技術を使ったICタグを出版物に挟んで在庫の電子管理や万引き防止に活用する書店のDX化が、導入・運営コストの大きさから遅れていると指摘。国や自治体の支援を求めた。 この他、書店と図書館の連携で読書人口を増やすこと、地方創生臨時交付金で図書カードを配布するなど地方でも新規出店しやすい環境を整備すること、国や自治体が「絵本専門士」や「読書アドバイザー」といった専門職を活用して地域の読書イベントを支援することを提言している。 提言をまとめ
大手コンビニエンスストアの一部で3月から雑誌の販売が終了する。インターネットの普及による紙媒体離れに加え、トラック運転手の残業規制を強化する2024年問題や燃料高騰などの影響で、コンビニ向け配送事業の赤字が慢性化。ファミリーマートとローソンの計約1万店で雑誌配送を終了する方針が示されていた。今後は配送コストが高い地方ほどコンビニで雑誌を購入できなくなる可能性は高く、書店のない地域では〝雑誌難民〟が生まれる懸念も強まる。 赤字続くコンビニ向け配送出版取次大手トーハンは、日本出版販売が慢性的な赤字からコンビニ向けの雑誌配送を取り止めるのを受け、3月に日本出版販売からファミマ約1万6000店、ローソン約1万4000店の計約3万店への雑誌配送を引き継ぐことになっていた。だが、保管や輸送の採算性などを考えると配送可能店舗は2万店が限界で、残り約1万店への配送の終了を決めた。 この方針に伴い、ローソン
パブリックコメントの「書店活性化のための課題について」に関する意見募集の実施についての詳細です。
本だけ売っても本屋はできない 前回の記事では、僕が本屋をやろうと決意する前のところで字数が尽きてしまいました。話が冗長で申し訳ないですが、“なりわい”としての本屋のハードルがどのあたりにあるかを知っていただきたかったからです。 前回書いた通り、書籍はとにかく利益率が低いのが特徴です。日頃あまり本を買わない人なら、2000円の本といったら「高め」と感じるでしょう。でも、それを1冊売っても本屋に残るお金は300〜400円。定価の安い新書や文庫、コミックならさらに低く、本当に「雀の涙」という形容がしっくりきます。 それでも、本がたくさん売れた時代には薄利多売でなんとかなっていました。特に雑誌は、毎週新しい号が出て固定客が買っていくので、書店経営の大きな支えでした。しかし今、雑誌を定期購読する人は珍しくなってしまっています。 書籍や雑誌の販売だけで成り立たないとなれば、他の収益源をつくるしかない。
投稿日 : 2025年1月27日 最終更新日時 : 2025年1月27日 投稿者 : NAGAMINEMasateru カテゴリー : お知らせ, 店舗 丸善ジュンク堂書店は、2025年4月9日(水)東京都港区の複合施設、虎ノ門ヒルズ「グラスロック」の2~3階に、新業態となる店舗「magmabooks」をオープンいたします。 magmabooksは「知は熱いうちに打て」をコンセプトに、従来の書店が提供する「販売」のみの場を超え、本を読む前(読前)から読む最中(読中)、そして読み終わった後(読後)まで味わい尽くせる、知的興奮と創造性にフォーカスを当てた未来型の体験を生み出す新業態の店舗で、具体的には、多様な「問い」を書籍に紐づけ、本との出会いを創出する「問い散歩」や編集型書棚である「知の森」などの新たなインタラクティブな要素、集中とリラックスを追求した有料ラウンジ「magmaLOUNGE」な
前話回想みんながそこそこに興味も好感も持っているのに、その良いイメージをビジネス的に全く活かせず、絶滅危惧種的な立ち位置の僕らの書店業界。 特にダメな書店にありがちなのは、 『読者の興味を一切掻き立てられない、画一的でつまらない品ぞろえ』 どうして、つまらない品ぞろえになってしまうのか? CASE.1では、そもそも書店が自ら注文をしない、品ぞろえの概念すらないダメ書店の話。 CASE.2では『POSレジ』という文明の利器を使いこなせず、むしろ同調圧力による予定調和的な凡庸な品ぞろえが拡大するきっかけになり、全国的に同じような品ぞろえの書店が増える遠因になってしまった残念な書店群の話。 CASE.3では業界全体の思考停止と自己都合から、ほぼ無意味な『新刊』偏重の品揃えが普遍化し、先人たちの大いなる遺産ともいえる『既刊』をビジネスとして活用できていない、残念過ぎるビジネスセンスを指摘した。 C
インプットが足りていません。なので考えることがどうしても雑になります。 それはさておき、日々のあまりに地味すぎる仕事の中で「あー、これは変化、来るなー。パラダイムがシフトしちゃうなー」みたいなことを勝手に思うことがあります。見る限り各種論考においても触れられてはいないようなので、早いもの勝ちを狙って今のうちにとりあえず簡単に書いておこうと思います。 その前に、これから書く話はあくまで小出版社のわずかな予算の中で広告とか販促とかをなんとかかんとかやりくりしている中での視点に過ぎません。なので、大きな話に見えて実は小さな話です。とはいえ、考え方の底の部分が変わるという意味では大きな話です。そして、こういう主語が大きめの話を書く時は私自身の身の回りの仕事のどうこうは忘れて、というか身のほどをわきまえずに書くしかありません。なので、今回の件で「おまえのところのモノは置かねえから」みたいなのはご勘弁
直木賞作家、今村翔吾さんの問題意識とアクションを皮切りに、取材を進めている「書店復興」シリーズ。今回はイタリアと日本の2拠点で暮らし、世界各地を肌で知るヤマザキマリさんに、歴史と文化の国、イタリアの本と書店事情を聞きました。 今、日本の書店数が、20年前に比べて半減していて、書店のない自治体もすごく増えています。直木賞作家の今村翔吾さんは、その問題意識から書店経営や新規業態の開発を手掛けるようになり、本連載「書店再興」のシリーズ冒頭で、そのアクションについて伺いました。(「直木賞作家・今村翔吾氏が神保町に上げる『本屋さん』再興の狼煙」) 作家だけでなく、経済産業省でも「書店振興プロジェクトチーム」を組成して、どうやったら書店を守っていけるかを国の課題にしています。経産省では米国、英国、フランス、ドイツ、韓国で、書店を守る事例の調査を行っていますが(2023年10月調査報告)、イタリアの話は
2025-01-07 *こちらはブログの記事を転載した文章です。 2022年11月からシェア型書店で棚主として自分の売り場を持ってきました。 しかし2024年いっぱいで撤退しました。今日はその理由について書いてみようと思います。 1)そもそもなぜシェア型書店の棚主になったのか? そもそも棚主になったのは、常時自分の著書が置いてある書店(ポップアップストアのようなもの)が欲しかったからです。せっかく新刊を出しても、多くの場合、本は書店に数ヶ月しか置かれません。日本における書籍の出版点数は、毎年7万点にも達します。1日平均で約200点が出版されている計算です。どうしても回転が速くなり、よほどのベストセラーやロングセラーでない限り、本が置かれ続けることはなくなります。 しかし人の目に留まらない限り、本は売れません。だからいつも自分の本が置かれている書店が欲しかったのです。 2)ラインナップの変化
島根県大田市在住の書店員で、独自の文学賞「島田賞」を2020年から発表し続けている島田優紀さんが、第6回受賞作に長編、短編、翻訳小説の3部門各1冊を選んだ。勤務する店が昨年、同県出雲市内に変わったが…
前話回想みんながそこそこに興味も好感も持っているのに、その良いイメージをビジネス的に全く活かせず、絶滅危惧種的な立ち位置の僕らの書店業界。 特にダメな書店にありがちなのは『読者の興味を一切掻き立てられない、画一的でつまらない品ぞろえ』 どうして、つまらない品ぞろえになってしまうのか? CASE.1では、そもそも書店が自ら注文をしない、品ぞろえの概念すらないダメ書店の話。 CASE.2では『POSレジ』という文明の利器を使いこなせず、むしろ同調圧力による予定調和的な凡庸な品ぞろえが拡大するきっかけになり、全国的に同じような品ぞろえの書店が増える遠因になってしまった残念な書店群の話。 CASE.3では業界全体の思考停止と自己都合から、ほぼ無意味な『新刊』偏重の品揃えが普遍化し、先人たちの大いなる遺産ともいえる『既刊』をビジネスとして活用できていない、残念過ぎるビジネスセンスを指摘した。 今回も
オンライン書店の VALUE BOOKS で働きながら、「積読チャンネル」という YouTube 番組で本を売っている。 2024年の1月から始まった番組なのだが、おかげさまでもうすぐ満1年を迎える。 ありがたいことに、想定以上の本が売れた(買っていただいた!)。 その中でも圧倒的な販売数を叩き出した「1本の動画で8,000冊の本が売れた事件」をここでは語りたい。 突然のDM その本とは、全5巻の漫画『螺旋じかけの海』だ。 詳細は ↑ の動画で見ていただきたいのだけど、この漫画、類まれなる傑作であるにも関わらず一般の商業流通に乗っていない。つまり、町の本屋さんに置いていないのだ。 この漫画にスポットライトが当たらないのは、あまりにもったいない。 そう思って「積読チャンネル」での紹介を決めたのだけど、いかんせん商業流通に乗っていないので発注できない。 ということで、いきなり著者の永田先生に
毎年恒例のカウントです。 2024年、閉店したTSUTAYAは110店舗強というあたりでした。 昨年が約130店舗でしたので減っていますが、これは状況がよくなったのではなく、営業している店舗の母数がそもそも減っているためでしょう。 もうあんまり大幅には減りようがない。「もう完全に畳みます」みたいなことがない限り。無きにしも非ずですが。 01/07:TSUTAYA 馬事公苑店(東京都世田谷区) 01/08:TSUTAYA JR板橋駅前店(東京都板橋区) 01/08:TSUTAYA 溝の口駅前店(神奈川県川崎市高津区) 01/08:HIRASEI遊 TSUTAYA 横越店(新潟県新潟市江南区) 01/08:フタバ図書 TSUTAYA GIGA福岡春日店(福岡県春日市) 01/10:TSUTAYA WAY書店 岩出店(和歌山県岩出市・TSUTAYA終了) 01/14:TSUTAYA 弓ヶ浜店(鳥
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