公立高校の入試で、志願者が少なくて募集定員に空きが出ても不合格になる「定員内不合格」が、全国の教育現場の課題として取り上げられるようになっている。障害者の支援団体などは、何らかの障害がある受験生が定員内不合格となる事例が目立つとし、障害者の学習機会を広げる観点から合否の考え方を見直すよう求めている。長野県内の受験生らを取材し、現状を探った。 【写真】学習机で勉強をする男子生徒 注目されるようになったきっかけは、れいわ議員の国会委質疑 定員内不合格は、重い身体障害があるれいわ新選組の舩後靖彦参院議員が2019年に国会委員会で質疑し、全国的に注目されるようになった。舩後氏は、知的障害のある沖縄県の受験生が定員割れした普通高校を不合格になった実例を挙げ、制度の改善を訴えた。 22年度は全国で1631人、23年度は2004人 文部科学省が22年度に初めて行った調査によると、公立高校の定員内不合格は