値段が高騰する中、スーパーの野菜売り場に並ぶキャベツ=東京都足立区で2025年1月20日、三浦研吾撮影 コメや野菜の価格高騰が止まらない。総務省の昨年11月の全国消費者物価指数でコメ類は前年同月比6割超上昇。農林水産省によると足元のキャベツの価格(1キログラム当たり)は平年比約3・4倍、白菜も2・5倍だ。日々の暮らしに直結するだけに正直キツい。ただ、北海道大大学院の坂爪浩史教授(農業経済学)は「小売業者も消費者も低価格に安住してきた。我慢してきた産地は低価格に戻りようがない」と手厳しい。坂爪氏の解説は以下の通りだ。 コメ不足で入った消費者のスイッチ 農産物価格の上昇の背景にある短期的な要因は需給の逼迫(ひっぱく)だ。そして中長期的な要因は、生産資材の価格上昇や人手不足による人件費の高騰だ。 生産者はこれまで、コストが上昇しているのに価格転嫁ができずに我慢してきた。生産者が価格を上げたいと思