県立図書館2館の閲覧・貸し出しサービスを廃止する方向で検討していた県教育委員会が21日、一転して閲覧機能を維持する方針を表明した。県民の意見が多数寄せられたことを理由としている。 知の財産の恩恵を、県民が引き続き受けられる見通しが立ったことを、ひとまず歓迎したい。だが一連の対応では、県立図書館に対する県教委の理念の希薄さが露呈した。貸し出しがどうなるのかも予断を許さない。その意味で今後に不安も残る。県教委は図書館の将来像を真剣に模索してほしい。 横浜と川崎に立地する県立図書館は、県内屈指の104万冊という蔵書を誇る。例えば川崎では1万6千冊という国内随一の社史コレクションなども有し、県民が直接手にとることで蔵書は生きた役割を果たし、県民の文化向上や経済振興に寄与してきた。 ところが昨秋、緊急財政対策に基づく施設見直し計画の一環として閲覧・貸し出しサービスの廃止を県教委が検討しているこ
「猪鼻湖に眠る『幻の戦車』調査プロジェクト」を進める浜松市北区三ケ日町の地域活性化団体「スマッペ」は19日、湖底の地形を調査した。戦車の可能性がある盛り上がりを数カ所発見した。調査結果を基に、年明けにも潜水調査を行う。 2回目の現地調査は、建設コンサルタント会社「フジヤマ」(同市中区)の湖底の地形を測量できるソナーを使用した。同町で生まれ育った藤山義修社長が「地元に役立てれば」と協力を申し出た。 新瀬戸橋と猪鼻湖神社の間を測量した。鉄パイプで湖底を突いた前回の調査で金属音を感知した猪鼻湖神社すぐ南側2、3カ所に湖底が盛り上がった部分を見つけた。「幻の戦車」と呼ばれる「四式中戦車チト」の可能性がある。 また、新瀬戸橋と瀬戸橋の間で東側の湖岸から約20メートル付近に、縦約4メートル、横約2メートルの長方形の人工物を発見した。終戦後にチトと同時に沈められたという「九七式中戦車チハ」とほぼ同
滋賀県に百五年の歴史を誇る全国でもまれな私設図書館「江北(こほく)図書館」がある。今年二月、この図書館について取材するうち、作家の阿刀田高(あとうだたかし)さん(77)に電話をかけた。日本ペンクラブの会長だった五年前、創立百周年の式典に招かれて講演をしているからだ。 「あそこはね、建物は古いですが、日本の図書館運動のお手本のような、素晴らしい図書館ですよ。最近の図書館は施設は立派ですけれど、私の持論は『図書館はまず人、次に本、建物は三番目』ですから」 突然の電話での取材にもかかわらず、受話器の向こうから快活な声が響く。書きとめながら、この人は本当に図書館が好きなのだなあとあらためて実感する。何といっても早稲田大を卒業後、国立国会図書館に十年あまりも司書として勤めた経歴の持ち主だ。
樋渡啓祐武雄市長がインターネット上に保管していた約200人分の住所録が、だれでも閲覧できる状態になっていたことが24日、分かった。「非公開」にすべき設定を「公開」にしていた。ネット上で指摘を受けた樋渡市長は公開を中止。「私の単純ミスで、個人情報がさらされた関係者に申し訳ない」と謝罪している。 樋渡市長によると、住所録は2010年時点のもので、送られてきた年賀状や暑中見舞いをもとに住所と名前が記されていた。パソコン内の文書や写真などのファイルをネット上に保存できるヤフーの「ブリーフケース」に保管していた。23日夜に短文投稿サイトのツイッターで指摘を受け、設定を非公開にした。現在は閲覧できない。 その後、同様のシステムに保管していた約1万3千枚の写真も公開状態になっていることも指摘され、公開を中止した。樋渡市長によると、写真は個人的なもので、市長に当選した2006年4月以前のものがほとんど。祭
佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長が作成した市民ら約200人分の個人情報が、インターネット上に流出していたことが分かった。樋渡市長の短文投稿サイト「ツイッター」に指摘が寄せられて判明し、市長はデータを閲覧できないよう設定した上で自らのブログに謝罪文を掲載した。 市長のブログによると、流出したのは2年前に市長が年賀状用などに作成した武雄市民や他県の知人らの住所録で、氏名と住所が記載されていた。バックアップのため、データを保管できるインターネット上のサービスを活用して保管していた。非公開に設定できるが、誤って公開設定にしていたという。 毎日新聞の取材に対し、樋渡市長は「住所録に登録していた方々には直接謝罪する」と話した。 公職選挙法は、「答礼のための自筆によるもの」を除き、首長や議員に選挙区内で年賀状などのあいさつ状を出すことを禁じている。樋渡市長は「答礼のためであり、住所録に登録したすべての人に出し
来年春から市図書館の運営をレンタルビデオ店「TSUTAYA」を全国展開する企画会社に委ねる武雄市(佐賀県)は14日、コーヒーチェーン「スターバックス」が図書館内に出店することが決まったと発表した。 「スターバックス コーヒー ジャパン」(東京都)とライセンス契約を結ぶ企画会社の運営で、自治体の図書館への出店は初めて。営業は図書館が新装オープンする来年4月1日からで、メニューは既存店と同じ。館内の一角や書棚と同じフロア、テラスなどに計100席以上を設ける予定にしている。現在、館内での飲食は禁止だが、今後、店内への図書の持ち込みを認め、コーヒーや軽食を味わいながら楽しめるスペースにする。 市は来年4月から5年間、「TSUTAYA」を展開する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ」(CCC社)を指定管理者に選び、図書館の運営を任せる。CCC社は2005年から、スターバックス社のカフェと書籍売り
来年4月に武雄市図書館に大手コーヒーチェーン「スターバックス」が出店することが決まった。市が図書館の運営を委託する、レンタルソフト店「TSUTAYA(ツタヤ)」を展開する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」と「スターバックスコーヒージャパン」が提携関係にあることから実現した。地方自治体運営の図書館への出店は全国でも初めてという。 CCCとスターバックスは2005年、購入前の本をカフェ席でゆっくり楽しめる書店を全国に展開することで合意。今回、武雄市図書館ではこのコンセプトを発展させ、図書館の本や雑誌をコーヒーを飲みながら楽しめる新スタイルとして提案する。 現在、スターバックスは名古屋大と筑波大の図書館には出店しているが、自治体図書館では初のケース。CCCは「図書館とカフェの併設ではなく、融合に近い。これまでの図書館とは違ったイメージにしたい」と話す。 市はスターバックス出店などに
武雄市立図書館内に出店するスターバックスのイメージ図=CCC提供武雄市立図書館内に出店するスターバックスのイメージ図=CCC提供 佐賀県武雄市とレンタル大手「TSUTAYA」の運営会社カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は14日、同社が委託を受け来年4月から運営を始める同市立図書館に、コーヒーチェーン大手「スターバックス」が出店すると発表した。スターバックスが自治体の図書館へ出店するのは初めてという。 CCCによると、カフェ席は館内とテラス分で計100席以上設け、館内の席には貸し出し前の本も持ち込める。CCCとスターバックスは書籍売り場とカフェが一体となった店舗展開を進めており、国内にあるTSUTAYA1477店舗のうち22店舗にスターバックスがあるという。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込みログインする(会員の方)無料登録で気軽にお
東京都国立市のJR国立駅からまっすぐに延びる桜とイチョウの並木道。昭和初期、住民が植樹したのが始まりで、「自治」のシンボルでもある。元市長の上原公子さん(63)は在任当時、建物を並木と同じ高さまでに制限する条例を定めた。そのことがもとで今、市から三千万円払えと訴えられている。 (小嶋麻友美) アトピー性皮膚炎だった娘のため、自然を求めて三十年前に移り住んだ。真っ黄色なイチョウ並木に一目ぼれした。環境や食の安全などを考える生活者団体を立ち上げ、赤ん坊を抱えての市民運動から、市議に。だが議会での活動に限界を感じ、二期目の出馬はしなかった。 市民運動に戻ったとたん、駅前の高層ビル建設と景観をめぐる住民たちの闘いが始まり、上原さんも裁判に加わる。一九九九年、市長選に出馬し「市民がつくってきた街が壊される。これは自治の問題です」と訴えた。並木の倍以上の高さのマンションの計画があらたに市役所にもたらさ
武雄市議会は21日、6月定例会の最終本会議で、指定管理者制度導入を盛り込んだ市図書館・歴史資料館設置条例改正案を賛成多数で可決した。これを受けて市は、レンタルビデオ店「TSUTAYA」を運営する企画会社「カルチュア・コンビニエンス・クラブ」(CCC)を来年4月から指定管理者とするため、7月中旬に臨時市議会へ選定議案を提案する方針。 条例改正で、市の直接管理となっている図書館は、指定管理者に委託できるようになり、全国初のCCCによる公立図書館運営は、実現に向けて大きく前進した。 本会議では、採決に先立つ討論で7人が登壇。賛成派は「図書館の多様性、発展性が向上する」、「(CCCが管理すれば)現行より開館時間が4時間延長され、年中無休にもなるので利用機会は1・9倍に増える」と主張した。 一方、反対派は「図書館の文化的や歴史的な価値をどう保つのかという議論が不十分」、「CCCと基本合意をした後で条
トップ > 静岡 > 6月9日の記事一覧 > 記事 【静岡】 遠州灘沿岸に防潮堤 県・浜松市方針 Tweet mixiチェック 2012年6月9日 ◆民間資金300億円 防潮堤が整備される浜松市の遠州灘沿岸。手前は浜名湖今切口=2011年12月、本社ヘリ「あさづる」から 巨大地震による大津波に備えて、浜松市の浜名湖から天竜川にかけての遠州灘沿岸(約一七・五キロ)に、静岡県が防潮堤を整備する方針を固めたことが、関係者への取材で分かった。地元企業から三百億円の寄付を受け、これを元に事業を進める。県と市、企業の三者が最終調整中で、来週にも基本合意して発表する。 南海トラフを震源とする巨大地震を踏まえた県の詳細な津波高や浸水被害想定がまとまっていないことから、堤防の具体的な規模は未定だが、沿岸地域の津波対策が急がれる中、民間資金を活用した全国的にも異例の防災事業となる。 関係者によると、同市創業
「知らない。言わせておけばいい」 東京都による沖縄・尖閣諸島の購入を批判した丹羽宇一郎駐中国大使の発言に対し、石原慎太郎知事は7日、不快感を隠さなかった。都内で産経新聞の取材に答えた。 藤村修官房長官は記者会見で、丹羽氏の発言を「政府の立場を表明したものでは全くない」と否定した。民主党の前原誠司政調会長は「大使の職権を超えており、適切な発言ではない」と強く批判し、「私は東京都よりも国が買うべきだと考える」と述べた。 丹羽氏をめぐっては今回の英紙インタビューに先立つ5月4日にも、訪中した横路孝弘衆院議長と習近平国家副主席との会談に同席し問題発言をしていたことが7日、分かった。 丹羽氏は習氏に対し、日本国内で石原氏による沖縄・尖閣諸島の購入表明を支持する意見が多数を占めることについて、「日本の国民感情はおかしい」と述べていた。複数の横路氏同行筋が明かした。 丹羽氏はこの際、「日本は変わった国な
素粒子のニュートリノが光より速く飛ぶとの実験結果を昨年9月に報告した名古屋大などの国際研究チーム「OPERA」は8日、測定精度を高めた再実験の結果、ニュートリノの速度は光速と誤差の範囲で同じだったとして、「超光速」の当初報告を撤回した。京都市で開かれているニュートリノ・宇宙物理国際会議で正式に発表した。 「超光速粒子」の報告は、質量を持つ物質は光速を超えないとするアインシュタインの相対性理論に反するため世界的な論争を呼んだ。科学者の多くは当初から懐疑的だったが、研究チームの撤回表明で論争は終結する見通しとなった。 実験はスイス・フランス国境の欧州合同原子核研究所(CERN)から発射したニュートリノを、約730キロ離れたイタリアのグランサッソ地下研究所で検出。当初は光より60ナノ(ナノは10億分の1)秒早く届いたと報告された。 速度を測定するため、GPS(衛星利用測位システム)で時刻を合わせ
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